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イケメン王宮

第4章 ウィスタリア


「まずは自己紹介をしておきましょう
アラン=クロフォード、王室直属の騎士です。
ルイ=ハワード、第一王位継承者です。
カイン=ロッシュ、第二王位継承者です
ノア=レオンハート、第三王位継承者です。
レオ=クロフォード、宮廷官僚です。
ユーリー=ノルベルト、プリンセス専属執事です。
シド、情報屋です。
そして私はジル=クリストフ、国王の側近です。
プリンセスの教育係も務めております。」

ずらっと並び紹介をする
チラッとユーリを見れば
にこりと微笑み頷く

すうっと深呼吸をする
にっこり微笑みを浮かべ
スカートを裾を軽く摘む
 
「初めまして
私の名は萩と申します
よろしくお願いいたします」

完璧な作法で挨拶をする

「この子がさっき言ってたサクラに似た子?
姿かたちは似てるけど中身はどこかのお嬢様みたい」

「姫さん俺は初めてじゃねえだろう?
それに確か姫さん4年前に死んだって事になってるぞ?」

ピクッとユーリが反応する

「シドそれはどういう事ですか?」

「情報を提供するには報酬が必要だぞ?」

ニヤッと笑う
フゥッと溜息を吐き

「わかりました。それでどういう事ですか?」

「4年前、休暇中に訪れた屋敷で火事にあい
両親共々死んだって事になってる」

「火事.....死んだ?」

ズキッと頭が痛む
よろけながら頭を押さえる

『早く逃げなさい!』
『...決して振り向いてはダメよ』
『見つけたぞ..死ね!!』

声と映像が頭に蘇り
プルプル震えだす

「いや..ユーリ!ユーリ!!」

「大丈夫ここにいるよ」

手を握り安心させる
涙にぬれた目で見上げる

「ユーリ...夢じゃない
思い出したの.....
あの時父様と母様は殺された
デジールに!!」

深い緑色の瞳に悲しみと怒りがこもる

「おい、デジールって...」

「シド。国がどうなってるか教えて」

「それを知ってどうするんだ?」

カインの言葉を無視し
シドに国の現状を問うと
口元に笑みを浮かべて質問に質問を返された

「取り戻します。デジールの好きにはさせない」

「そうか、でも情報には報酬がいると言ったはずだ
お前は俺に何をくれるんだ?」

「報酬....何がほしいの?シド」

「そうだな、じゃあまずはお前の本名を教えろ」

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