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【おそ松さん】愛とは美味しくいただくということである

第1章 01





「のおかげだ!お前は最高の親友だな!!」

キラキラと鬱陶しいぐらいトーンを散らしたような笑顔のおかげで、好きだと言おうとした私のなけなしの勇気は花火のように弾け飛んで散った。
高校2年の文化祭。その後夜祭の話だ。


私の初恋は全くもってバカな男に捧げた。


「俺の小指はフォーテューンレィディとレッドストリングでボンドアップされているのさ」

ヘッタクソなカタカナ英語を並べ立てて、全くもって意味のわからないことを語るそいつはロマンチストで、小指を愛おしげに見つめていた。
その小指に繋がる糸を欲しがる私の真横でだ!!

人気倍率がそこそこ。校内でも有名な六つ子の一人で、俳優も夢じゃない実力派演劇部員。
その横を堂々と歩ける女子は私だけだった。
というのも、基本的にそいつは兄弟と四六時中べったりだったもんだから、兄弟と距離を置くといえば部活の時間ぐらいしかなかった。
ほんとこの絶世の美少女、はいここ笑うとこねー。を前にして兄弟とイチャイチャベタベタ、教科書の貸し借りから体操服の貸し借りまで。ハグからほっぺチュー、果てはまじチューまでほんと、もう、もう!!
ゴチになりましたあああああ!いやほんとベロムシャァと薄い本が厚くなっt


っごほん!
ともかく!!奴が唯一単独行動するその部活で一番仲が良かったのが私だった。

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