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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第11章 大人な俺達の複雑な心境


つい最近、和の幼馴染で現在は恋人でもある潤が、実家を出て一人暮らしを始めた。

潤は当然のように、和と一緒に暮らしたいと言った。

正直言えば、もっと前にそういった話が出るかと思っていたけど、見かけによらず慎重派の潤のことだ、しっかり自分の足元を固めてから、との考えから“今”だったんだとは思う。

勿論、俺に異存はない。

俺が経営するパティスリーの片隅で始めたカフェの経営も軌道に乗ってるし、収入的には問題はない。

それに何より、あの派手な見た目に反して、誠実な男だってことは、ほぼ毎日のように顔を会わせている俺自身が一番よく知っていたから。

だから潤が和の返事を聞く前俺の了承を得に来た時には、俺もそれなりに覚悟を決めた…つもりだった。

でもなぁ〜

「はあ…」

いつかこんな日が来るとは分かっていてもさ、いざとなると…

「はあ…」

「おい…」

「やっぱムリ!」

「はあ? お前…この期に及んで…」

呆れ顔の松岡さんが俺の両膝を抱え込み、今にも挿入といった格好で俺を見下ろす。

「あ、す、すいません…っ…」

いっけね…
和のことばっかり考えてて、全然集中してなかった。

「いや、別にいいんだけど…。ムリなら止めるか?」

「い、いえ、そんなことは…」

俺は慌てて松岡さんの肩に両腕を回すけど、時すでに遅しで…
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