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合同企画 青フェス‼(黒子のバスケ)

第1章 転がり落ちた先の、春。



「私、青峰くんの事が……」

真っ赤な顔をして、瞳を潤ませた。
この状況で、その口から欲しい一言を貰ったら…。
自分を欲に歯止めが利かなくなるかもしれない。
ゴクリと青峰は唾を飲み込み、の言葉を待った。

「青峰くんの事が…す、「ただいま!!ちょっと大ちゃん!?」
「わー!桃井さん!待ってくださいぃぃぃー!!」

「「!!」」

緊張の糸が突如切れる。

「…って大ちゃんに何してんのー!!」
「チッ…帰って来やがった、もっと粘れよ良」
「スミマセン!スミマセン!!もう限界ですー!」
「さつき…!桜井くん?!」

さっきまでの甘酸っぱい雰囲気は何処へ。
一瞬の内に室内は大騒ぎとなった。

全員が落ち着きを取り戻した所で桃井が口を開いた。

「おかしいと思った…桜井くんが不自然な位に寄り道したがるから…!ぜーんぶ大ちゃんの差し金だったのね!」
「ス、スミマセン!スミマセン!!」
「キーキーうっせーな、いいだろ別に」
「良くないです!を襲おうとしてたじゃない!」

言い争う青峰と桃井の間に挟まれ、はゆでダコの様に赤くなって縮こまっている。
さっきの事を思い出すと恥ずかしくて堪らなくなる。
穴があったら入りたいとはこの事だろう。
要するに桃井と桜井が中々帰って来なかったのは全て、青峰が桜井を使って仕組んだ事だったのだ。

「とにかくだ、コイツは俺のにするって決めたんだよ」
「あっ…青み、…///」
「そんなの誰が決めたのよー!」
「あ?俺に決まってんだろーが」

の肩を抱き寄せ自分の物に触るなとばかりの牽制。
恥ずかしさの限界に来ていたがついに叫ぶ。


「しっ…!!進級、ちゃんとしたら考えます!!!…青峰くんの、こと……」

尻窄みに声が小さくなり、頭からは湯気が出そうだ。


「おっ」
「ちょっと!?早まらないで!俺様だよ!?野生児だよ!?」
「うるせーさつき!、ぜってーだかんな。進級したら俺と付き合えよ」

「わ、私…考えるって言っただけ……」

の声は最早青峰には届いていない。
もしかしたら桃井の言う通り早まったのかもしれない。

そう思っても遅いのだ。
落ちてしまったらもう、この恋からは抜け出せないのだから。




END
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