第4章 彼の嫉妬は雪をも溶かす。
「大輝、大丈夫だから…もう行くね?」
「ぜってー飲み過ぎんなよ、後何かあったらすぐ電話」
「ん、わかった」
アポなしでの訪問はいつもの事。
その上泊まる事だってもちろん彼女の想定内。
彼の鞄の中にはお決まりのお泊まりセット。
唯一、違うのは
彼女が今から忘年会へと出掛けてしまう事。
「………」
彼女を見送った青峰は一人、部屋で待つ事になる。
そして、待っていられなくなった青峰が彼女の迎えに行った事で、彼の内に秘めた独占欲が爆発するーーー。
『彼の嫉妬は雪をも溶かす』