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【100プリ】Wistarian Diva

第9章 Op.9 Meeting & Boy's talk




資料に書かれた編成は以下の通りだった。


ノア:Piano
レオ:Violin
アラン:Violin


ルイ:Piano
レオナ:Vocal


ジル:Piano
ユーリ:Flute


ジル:Piano
カイン:Drum
シド:Bass
レオナ:Vocal


シド:Piano



「ぷぷ…シド、ソロ弾くんだー」
「ああ見えて…一番うまいから」
くすくす笑うノアに、ルイが静かに答えると


「…珍しく泣き虫王子が褒めてやがる」


談話室のドアが開くと同時に
低い声が響いた。


「シド様、お忙しい中すみませ…」

ケイが挨拶するのをさえぎるようにシドはジルに向かって文句を言った。


「おい、なんで俺が参加することになってんだよ。これは俺の仕事じゃねーだろ」

「シド、これは陛下からの命令ですよ?」

「あ?」

ジルはシドを見上げてにやりと笑う。


「…陛下は、曲目もリクエストされてらっしゃいます」


「…」


「あ、一部事前にジル様からご提案頂いた曲目がありまして、次のページに書いてあります」


ケイの言葉に一同がページをめくり
同時に笑った。


「だっはっはっは!!!」

「シドー、これはご愁傷さまー」

「……」

王位継承御三方が一斉に反応する。


「すごいね…シド、これ現代曲だよね」

レオも感心しながら資料を見ている。



シドは資料に書かれた曲目を一瞥すると

「……国王に報酬の交渉してくる」

と言い残し去っていった。



「…ところで、シドってベースも弾けるんだね」

「ええ…なんでも、ベーシストとして酒場に潜入捜査していた時に体得したそうですよ」

「ジルって…何でも知ってるんだね」

ジルの情報収集力の徹底ぶりに、レオは少しだけ恐怖を感じた。




「ユーリがフルートってのも、意外だな。なんか似合うけどな」

カインはふっと笑いながら資料を見つめる。



すると今度は
険しい形相のアランが
談話室に飛び込んできた。



「…おい責任者は誰だ」


アランのすごんだ顔にケイはまたも青くなる。


「ぼ、ぼ、ぼくです…」

「おい…なんで俺がこいつと一緒にバイオリンなんかやらなきゃなんねーんだ」

そう言ってレオを指差した。

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