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【100プリ】Wistarian Diva

第24章 Op.24 Epilogue




夕方になり…

「本当に泊まらなくていいの?」

引き留めるメイカに


「うん、ルイもやり残した仕事があるっていうし今度またゆっくり」

王宮の面々に別れを告げ
レオナはルイとユマと共に帰路についた。





「ねぇ、ルイ」

帰り道。

すっかり眠っているユマをチャイルドシートに寝かせ
レオナは久しぶりに助手席に座った。

「ん?」

「……みんなに会えて、嬉しかったね」


「…そうだね」


気のない返事だが、ふと見やるとルイは嬉しそうな顔だ。


「クロードに会えてうれしかった?」

ルイは尋ねてきた。


少し躊躇ったが、レオナは答える。


「うん」

「……そう」


「クロードは…やっぱり特別」

「え?」


ルイの声色が変わる。


「だって、クロードがいなかったら私はルイと結ばれなかった」


「……そうだね」


複雑そうにルイは答えた。



すると、ルイは右手をレオナの左手に重ねた。

「あ」


「……ユマが生まれてからいつも後ろだから…たまにはいいでしょ」



「……もう」




レオナはルイの手を一度だけとん、と叩く。


それはかつて二人の間だけの合言葉。

Yesを意味する合図だ。



「このまま今夜もレオナを独り占めしたくなってきた」

「…えっ?」



レオナが横顔を見上げると
ルイは意地悪な笑みを浮かべる。



「あれ…とんっ、て、してくれないの?」



………答えをしっているくせに。



「ルイ」

「………何?」



レオナは身を乗り出し、ルイに耳打ちした。


その言葉に、ルイは顔を赤らめ、ふっとほほえんだ。





「今夜だけじゃなくて


ずっと、独り占め、しててね」







日が沈み

夏の星空が広がる。





ハワード邸は

もうすぐだ。











Fin----
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