第7章 消し去ろうと思った
「合コン行かない?」
今は夏休み中。
講義は無いが大学のキャンパスで待ち合わせた友人が発する誘いに、少し考えてOKを出した。
「マジで?珍しー。どうしたの?熱でもあるの?」
自分から誘っておいて、最大限に驚く隣に呆れた視線を向けながら
「彼氏が欲しい…」
とぼやいた。
興味ありげに顔を覗き込まれる。
「欲しい…」
下を向いた。
「何かあった?」
高校生に恋をしました。
でも、釣り合うわけなんかないから、
彼氏でも作って忘れようと思います。
そんな安直な考え…
口には出来なくて、コクンと頷いた。
「説明は無しなわけね…。ヨシッ‼張り切って行こう‼君夏ならすぐ出来る」
そう肩を叩かれた。
「とりあえず、今から勝負服買いに行くよ‼」
彼女の誘いに、また頷いた。