第5章 しちゃう

「動いても、大丈夫…？」

「たぶん…？」

よく分かんないけど、痛みはだいぶ麻痺していた。

「はぁっ、あんっ」

きぃちゃんが腰を少し引いて、もう一度奥まで挿入ってきた。

反射で声が出て、慌てて手の甲に噛み付いた。

「噛んじゃダメ、ほら」

抵抗したけど力では敵うはずもなくあっさり手は退けられて、代わりに彼の指が唇をなぞった。

顎を持ち上げられ、親指は上下の唇を何度かなぞったり、ふにふにと触るうちに口内に入ってきた。

「んっ」

噛まない様に慌てるけど、さっきみたいにゆっくりと腰を動かされ、声が上がるたびに小さく彼の指に歯が当たってしまった。

指がさっきより強く口の中をまさぐる。

「んっ、ふっ、あっ、…ふぁっ」

ゆっくりピストンさせられ、その度に声が出てしまう。

目が合ったまま、口の中にある彼の指を舌でなぞった。

「んっ」

「ひも、ひぃ？」

「気持ち、良いよ、指は神経たくさん通ってるから、さ」

きぃちゃんは腰をゆっくり動かしながら、私の指を手に取り口に含んだ。

「ひぁ…」

あたたかい口の中、柔らかい舌が指先を舐めていく。

背中がぞわぞわする。気持ち良い。不思議な感じ。

「んんっ」

また、あの感覚が迫ってくる。

「っはぁ、ん、ああっ」

「ここ…気持ち良い？」

決して激しくないのに、奥の、ある箇所を突かれると身体が快感を訴える。

「う、んっ気持ちっい…」

「そっか」

「はぅっ、んんっ」

「そっか」という言葉を皮切りに動きが激しくなる。

「んっ、あっあっ…あっ」

同じところを何度も突かれる。

「ふぁぅっ」

彼の指がクリトリスに触れ、こすられると腰が勝手に動いた。

「はぁ、俺、も、気持ち良い…」

気持ち良い顔と、苦しそうな顔って、似てる。

腰を打ち付けられるたびにあの痺れるような快感に襲われる。

きぃちゃんが身体を倒し、身体が密着した。抱き着くように腕をまわそうとすると、手を取られ指を絡められた。

ぎゅ、と握り合う。

「あっんっ」

呼吸と、肌がぶつかる音がする。

奪い合うようにキスをする。

「あっ」

だめ、また、変になりそう。

「きぃ、ちゃ」

「おれ、も、イキそ…」

「うん、…あっんんっ」

「くっ、イク…」

「…あっ」

ビクビクとナカが動き、信じられない快感に身体が跳ねる。