第2章 思った通り。
「お、おい。
そんなに泣くことじゃねぇだろ」
「私、好きだなんて言われてないわよ!」
柄にもなく泣き叫ぶ私。
「いっ!てないな……。」
ぶがわるいかのように口ずさむ。
「……ふふ、ロー私のこと好き?」
「あぁ!?」
ちゅっ
振り向いた瞬間に私は彼の口にキスをした。
はじめてのキス。
いつかのためにという少しの期待で残しておいたキス。
「っ、そういうのは男が、」
「ふふっ」
「っ、ふん。」
照れたようにふてくされたローは
ほんとにいとおしい。
「ロー、今日は「荷物、とりいくぞ。」」
「え?私も、ってこと?」
「たりめぇだ。」
ったく、こいつはもう。
なんていとおしいんだ。