どうやら私は死んだらしい。【HUNTER×HUNTER】
第2章 彼らの世界へ
何というか、本物、という感じがする。居酒屋のスパークリングワインとは大違いだ。
「お気に召したかな?」
「はい、とても!」
お酒ってこんなに美味しい物だったのかとしみじみ思う。いや待て、今はそれより考えなきゃいけない事があるだろう!私は急いで頭を切り替える。
例えばヒソカさんが“ヒソカ”だとすると、今までにハンター試験を受けた事があるのか?とか、もうハンターライセンスは取得しているのか?とか。それだけでも、かなり状況は絞れる。
「そう言えばヒソカさんて、どんなお仕事されてるんですか?こんな素敵なレストランに招待してくださるなんて」
うん、まずはこの辺りからだろう。
「ヒ、ソ、カ」
「……ヒソカ」
「いい子だ」
ヒソカさん、いや、ヒソカはにっこりと笑う。うーん、慣れない。単純に漫画のキャラとして呼ぶのは平気なのになぁ。などと思っていると、彼は少し深めに座り直し、片手を顎の近くへ持って行き僅かながら考えるそぶりを見せた。
「そうだね仕事は、ハンターみたいなものさ」
彼はそう言って、顎元にあった手を広げるジェスチャーをする。
「みたいなもの?アマチュアって事ですか?」
「そうだよ」
「試験を受けられた事は……?」
「食い付くね。今年、初めて試験を受けに行ったんだけど、ちょっとした事故(アクシデント)があってね、失格になってしまったんだ。だから来年も受けようと思っているんだよ」
「へぇ、そうだったんですね!」
……はー、びっくりした。こんなにスムーズに聞きたい事を聞けるなんて思ってなかった。
でも、これではっきりした。ゴン達がハンター試験を受けるのは、来年だ。しかも、今日は12月24日だから、今年はもう終わる。来年とは言うが、試験日まで正味数日程度だろう。
「オードブルをお持ち致しました」
ウェイターが、運んできた料理の説明を始める。聞いているフリをするが、正直言って耳に入らない。
ゴン達と、ハンター試験を受けたい。