どうやら私は死んだらしい。【HUNTER×HUNTER】
第4章 異心同体
鳥の、囀りが聞こえる。キュッキュッと、耳慣れない声。どこからやって来た子だろう。珍しいな。
陽の光が、薄っすらと目にかかっているのが分かる。今何時だろう。目覚ましは鳴っていない。
そうだ早めに支度しよう。そうしたら、書類の整理が出来る。
そう思うのに、身体が動かない。目さえ開かない。金縛りだろうか。疲れが溜まっていたのかもしれない。昨日は久しぶりに早めに帰ることができて……あれ?
その瞬間、昨日の出来事とその映像が、パラパラ漫画をめくるように一気に脳裏に蘇った。
ブレーキを踏み、ハンドルを切る。
そうだ、私、死んだんだった。