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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第18章 言ってなかったか。


『ありがとうございます………でかい………』

カナエよりも30センチ以上も背が高いローの服は勿論大きい。袖は何回も折り曲げ、裾の方はつなぎの中に入れ込んだ。
ローはパーカーの下には何も着ていなかったので、上半身は裸になっている。

『これじゃあ船長さんが露出狂みたい………』

「その言い方やめろ。男だから構わねェだろ」

すると、外が騒がしくなってきた。大勢の人が走り回る足音が聞こえて来る。
海軍だ。キッドとローを探している。

「ROOM を使うのはもう限界だ。裏口から出るぞ。」

カナエ達がいたのは、78番グローブの小さなホテルの一室だった。攫われた場所からはかなり遠い。
ローは、カナエを探し出すのにオペオペの実の力を随分使った。この力は使った分だけ体力を消耗する。
またROOM を使えば、今度はローが倒れ兼ねない。
二人は隠れながら逃げる事にして、ホテルを後にした。




「もう追っ手は来なさそうだな………」

二人は海軍から逃げ延び、船を停泊させた24番グローブまで来ていた。今は建物の間の木箱の陰に身を潜めている。

『良かった……皆とは合流出来るんですか?』

「あァ。お前を見つけた事は、もう電伝虫で連絡した。こっちに向かって来ている筈だ。………………ところでお前………」

『はい?』

「また敬語に戻ったな。」

『………あ………』

しまった。さっきは切羽詰まった状況で思わずボロが出てしまった。
こちらに来てから気を付けていた。カナエはローの事を知っていたが、彼等は何も知らない。出会って、いきなり呼び捨てやタメ口はしない様にしてたのに。それどころじゃなかった。

『しっ………失礼しました!さっきは追い込まれて思わず……以後気を付けますので………』

「もういい。」

『え?』

「普通に話せ。それに、船長さんってのもやめろ。お前、よく名前で呼びそうになってるだろ?」

『気付いてたんですか………すいません。』

「だから、やめろって。好きな女に敬語使われるのは居心地悪ィ。」

『………………………』

カナエは何故か口を大きく開けて固まっていた。間抜けな顔をローに向けている。

「何だよ………」



『すっ………好き!?』

「あァ?」



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