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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第1章 兵庫水軍との邂逅



―その瞬間、察しの良くない方である白南風丸でも理解する。
今後の回答次第では、私は死ぬ…!と。

「…そうそう、昨日の事、何処まで覚えてる?」
「え、えっと…。確か、麻言に入浴勧めた辺りですかね?」
「へえ。随分、何も覚えてないんだな」
「あ、はい…打ちどころが悪かったんですかね?」

そう言えば、兄貴分達は慈悲を見せてくれるかと思いきや
そんなに世の中甘くはなかった。

「そうかあ、てかドジだなあ~。
それに打ちどころが悪かったら普通死んでるぞぉ~?」
「まあ、時には死んだほうが楽だって思うこともあるがなあ」

殺意さえ感じる網問と間切の言動に恐怖から涙が出てきた。
…死にたくなってくる。
全っ然っ、死にたくはないけどっ。

すると、網問がぴんと思いついたような顔をした。

「そうそう、白南風丸」
「あ、は…はい」
「麻言が風呂場で裸見た事…
怒ってないから気にしないでくれって言ってたぞ」
「―っえ…!よ、良かった…実は怒ってたら…ってちょっと気にしてて…。
…―あ」

謀られた―と気付いた時には遅かった。

「っ白南風丸てめえええええっ!!ばっちり見てんじゃねぇかああああっ!!」
「しかもっ、しっかり覚えてんじゃねえかあああああああああああっ!!!」
「兄貴分欺こうたってそうはいかねえんだよおおおおおおおっ!!!」
「羨ましいなっ畜生ぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」

氷点下から、一気に噴火に向かい
網問、重、間切、航という魔物が咆哮を上げた。

春も近づきつつある、霞空の下。


白南風丸の悲痛な叫びが響いた。


―終―

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