第4章 見えない誘惑~for Leo birthday~
「レ、オ……」
そっと髪を梳きながら胸に収め抱きしめる
「俺、今凄い幸せ。温かくて心満たされて」
深い満足感に包まれレオは優しく頭を撫でながら幸せな重みを抱き抱える
「レオ…愛してる。ずっと…傍に居させて…」
「傍に居てくれないと困るよ」
「レ、レオ…あ、あの…」
ごろりと横向きで抱きしめると繋がったままのそこを気にし頬を染めるリル
「ダメ。このまま眠っていいから」
ぎゅっと抱きしめる度に溢れる愛おしい気持ち。真っ直ぐで陽だまりのように眩しいリル
(プリンセスとしてじゃなくて、一人の女の子としての君が何より好きだよ)
「リルちゃんはプリンセスじゃなくて一人の女の子として俺のそばにいて欲しいな」
「うん」
(冷えてきたな、ちょっと肩冷たい)
上掛けを引き寄せすっぽりとかければ安心したように目を閉じる
(おやすみ、俺のお姫様)
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数日後、リネン室のドアが少し空いていて、メイド達の声が聞こえてくる
「ランジェリー選びってって大切よね」
「選ぶ色やデザインで気持ちが変わるものね」
「見えないオシャレこそ、気が抜けないわ」
(見えないオシャレか)
あの日の刺激的な色のランジェリー姿を思い浮かべるとクスっと笑がこぼれる
(また着けてもらわないとね)
密かな野心を胸にしまい執務室へとレオは歩いていった
end