白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第15章 華は蝶を欺き涙で地を濡らす
『え…待って…クロ…』
嫌だ。
「待てたら言わねェ…」
どこにも行くな。
「嫌だ…今は…今日は…
翔ばせねェ…!
姫凪、家まで待てば良いのか?
待てば今日は俺ので居てくれるのか?
独り占めしたい…頼む…行くな…」
お前が好きだ
薄れるどころか
濃く深くなってく
『分かった…から…
ここじゃ…ヤダ…
とりあえず帰りたい…』
「嬉し過ぎ…
姫凪の家で
姫凪の匂いに包まれて寝たい…」
沼に沈み込む様に
『うん……分かった…』
お前に溺れて行くんだ