白昼夢第3幕【華と舞う蝶】黒尾×孤爪×木兎×赤葦[®18]
第32章 華は蝶を蝶は華を想い過ぎて…
近い距離にグッと身体に力が入る
雑誌に落ちないように
かき上げられた髪の毛からは
姫凪のシャンプーの匂い
俺と同じ匂い…
これ、ヤバいヤツだろ!?
「姫凪…」
髪に触れてしまう
『ん?なに?
あ、もう疲れてる?
なら今度でも…
イチゴどうぞ…?』
小首を傾げる小さな頭を
抑えつけたくなる
『クロ?』
”鉄朗”って呼ばない口を
「姫凪、食べさせて?
あ~ん…」
塞さぎたくなるから
『…!!?』
そうそう、警戒しろ。