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イケメン王宮◆アラン=クロフォード

第2章 プリンセスのお相手選び


今日は馬術のお稽古。

指導者は、アラン。

アランは、騎士で、しかも騎士隊長だから一番偉い。
そして何よりも、馬のことを誰よりも可愛がっている。

アランは、馬に乗る前に、必ず馬の手入れとコミュニケーションが大切だと教えてくれた。

馬の毛をブラッシングすると、顔を私の方へすりよせてくれる。
かわいいなぁ。

アラン「背中もしっかり、ブラッシングしろよ。ここが、いちばん痒いんだから。」

「そっかー、背中は自分でかけないもんね。」

アラン「よし、やるぞ。今日は、一頭でいい。」

アランは厳しく、親切に教えてくれた。
練習が終わってから、アランが言った。

アラン「お前、プリンセスになったのはいんだけど、最初に会ったとき、違うこと言ってただろ?あれは、どうなったんだよ。」

ズキ。
心が痛む。

「実は、アランにお願いがあるの。それを、果たすために。」

私は、アランに前の仕事のこと、生徒との約束のことを全て話した。

アラン「わかった。でも、今はだめだ。昼間、プリンセスが外出する時は、ジル、ユーリ、騎士隊がついてなくてはならない。
まぁ、俺は騎士隊長だから、二人きりでもお前を守れるけどな。」

「お願い、アランにしか頼めない。」

アラン「わかった。このことは、誰にも言うなよ。」


夜になり、空には満月が光っている。

ユーリ「今日も、勉強がんばったね。ゆっくりやすんでよ、プリンセス。おやすみ。」

「おやすみ、」

寝たふりをして、私は着替えて、厩舎へむかった。

馬をなでていると、後ろから手が。
「!」

「おい」

「キャー!」

アラン「キャーじゃねぇよ。静かにしろ。バレるぞ。こっちだ。その白い馬は夜目立つから、こっちの黒い馬でいくぞ。」

「うん、ごめん。」

アラン「ったく。」



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