第9章 仮装はいかが?【紅松】
一松side
カラ松に狭いとこに連れ込まれた後マスクを下ろされてキスされた。
「ねぇ、その牙当たっていたいんだけど?」
「あ、すまない・・・仮装したお前の姿が可愛くて牙があるのも忘れてキスしてしまった」
「何?発情期なの?」
「俺はお前の前なら万年発情期だ」
自慢げに言う事かよ・・・俺は恥ずかしくなって顔を背ける。
「ね・・・行こうよ」
「何!?・・・ホテルにか!?」
一発見舞ってやる。
・・・ホテルって・・・
・・・無理無理無理無理www
ぼーっとしていたら低い声が降ってくる。
「一松、もう一度だけキスさせてくれないか?」
見ると細められた瞳が俺を見据えていて不覚にもドキッとした。
危険な香りのする漆黒の羽ときらりとツヤを放つ作り物の牙、すらっと背を高く見せるハットと黒のスーツにときめく自分がいて恥ずかしくなってもう一発見舞ってやった。
「何故なんだいちまぁ~つ」
涙を流すカラ松に申し訳なくなって一回だけねと言う。
すると貪るようなキスをされた。
仮装も悪くないね・・・
そう思ったよって話。