第1章 はじまり
~5年前~
私はエレン、ミカサ、アルミンと同じシガンシナ区で家族3人で暮らしていた。
とても裕福とは言えない暮らしだったけど
優しいお父さん、お母さんと…
暮らしていたんだ。
天気のいい、やけに生暖かい風の吹く
そんなある日…
「ーーーー!!」
ドンドン、と見慣れた顔が窓を叩いて私を呼んでいた。
「エレン!なぁにー?」
「調査兵団が帰ってくる!見に行こうぜ!」
「エレンったら…相変わらずだね」
私は苦笑しながらお母さんに声をかけた。
「お母さん!エレンと遊んでくる!行ってきまーす!」
「夕飯までには帰ってきなさいよー」
と、いつもの笑顔で送り出す母。