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【黒子のバスケ】瞳の奥の真実

第12章 インターハイと誕生日2*



「黄瀬君?何してるの?」

「桜っちに用があって部屋に行こうとしてた所っスよ。桜っちこそ何してたの?」

「私も黄瀬君に用があって……もしかしたら会えるかなって思って待ってました。」


結局部屋に戻って部員の練習後の変化などまとめたりビデオチェックしたりしたのだが…さっき黄瀬君に言った事が頭から離れず考えてたらここに来ていた。

「俺に用?どうしたんスか?」

「うん…さっきは、ごめんなさい。変な事言っちゃって気分悪くしたよね?」

「全然大丈夫っスよ。気にしないで?」

「ありがとう。黄瀬君は?私に用って何…?」

そう聞くと黄瀬君が袋から何かを取り出す。目の前に差し出されたのはショートケーキ。

「桜っち。お誕生日おめでとう。」

「なんで?!どうして知ってるの?」

「さっきまりなさんから電話あって聞いたんスよ。桜っちの事心配してた…全然連絡くれないって」

「そうだったんだ。まりなには後で連絡しておくね。このケーキ…わざわざ買ってきてくれたの?」

「ケーキ屋やってなかったから、コンビニのでごめんね。」

「ううん。ありがとう…凄く嬉しいよ。」

私が嫌な事言ったとしても、この人はこんなにも優しい。暖かくてホントに太陽のような存在。

「桜っち……俺の誕生日の時クッキー作ってくれてたってホント?」

「えっ!?もしかしてまりなから聞いた?黄瀬君の誕生日なのに何も用意してなくて悪いなって思ったけど…他の子からも沢山貰ってたでしょ?同じの何個もあったら困るかなって思って…しかもあのクッキーお兄ちゃんにあげたから全然気にしないで!」

「欲しかったっスよ…」

黄瀬君が真っ直ぐ私の目を見る。

「桜っちから貰ったクッキーなら大事に食べるから。来年は絶対ちょーだいね!」

「うん…」

「約束っスよ!よし!桜っちの誕生日終わっちゃう前にケーキ食べよ!」


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