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die Phasen des Mondes【ディアラヴァ】

第4章 episode.4


ベーコンを手に取ると特売のほうれん草が目に入った。


「お買い得だしこれも買っていこう」


残ったとしてもユイと私で食べればいいしと、食材を手に雑誌コーナーに戻ったけれどアヤトくんの姿は無かった。
なんとなく予測はしてたけど…何処に行ったのかな。


カートごと居なくなったアヤトくんを探す。


「アヤトくん、こんな所に居たの?
…それ…買うの?」


「そ。忙しい忙しいアヤト様が付き合ってやったんだ、これ位いいだろ」


手にパックを持っている。


「…でも、これたこ焼きだよ?」


「何だよ」


「…タコ…入ってるけどいいの?」


「……」


「さっきタコ嫌がってなかった?」


「ば〜か。さっきの気色ワリィのとたこ焼きは別物だ。
そん位わかれよな」


おでこをコツっとはじかれて思わず手で押さえる。
さっきはこんなもの食べる人の気が知れないとか言っていたのに!


でもまぁ機嫌良さそうだし、そもそも居候の私がダメって言う権利も無いし、いっか。


そして会計の時に、カートの中にいつの間にか入れられていた漫画に初めて気付いたのだった。
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