第4章 第2話 魔法使い
ナギサ
海賊王?仲間?何で?
私は疑問に思ったことを全て彼にぶつけた。
ルフィ
おれは海賊王になるために今強い仲間を集めてるんだ。
海賊王…。確か富、名声、力。この世の全てを手に入れた者の称号。海賊王、ゴールドロジャーが遺したと言われる伝説のお宝だとかなんとか。
つまり、この大海賊時代の頂点に立たなければいけない。
ナギサ
なんで海賊なの?
私は不思議に思った。どうしてわざわざ悪党に成り下がってまでそんなものを目指すのか。
ルフィ
あぁ、おれはこの帽子にそう誓ったんだ。
そう言って彼は自分が被っていた帽子を手に取り見つめていた。
ナギサ
帽子に?
ルフィ
この帽子はおれの憧れの海賊から預かっているんだ。立派な海賊になって返しに行くって約束した。
ナギサ
そうなんだ…。
ルフィ
だからよ、仲間になってくれ!
ナギサ
それは断るわ。
ルフィ
何でだよー。海は楽しいのによー。
正直、彼からの誘いは嬉しかった。なぜなら他人に興味を示さない私には近づこうとする人はいなかったから。だからこそ、私に興味を示して仲間に誘ってくれたことが嬉しかったのだ。