第7章 末弟とスイーツ
「おじゃましまーす」
部屋に入ると、相変わらず甘くてなんかいい匂いがする。
ホント…主ちゃんの部屋って、なんでこんなにいるだけでエロい気持ちになっちゃうんだろう。
ボクは、ソファーのぬいぐるみを移動させているカワイイ後ろ姿をそのまま抱きしめた。
「わ!どうしたの?」
反動でぽとっとウサギのぬいぐるみが床に落ちる。
「ふふっ、どうしたと思う?」
いつもは、もっとゆっくりおしゃべりして、徐々に雰囲気を盛り上げるんだけど…たまには強引なのも…いいよね?
首筋にキスをすると、エッチな吐息を漏らす主ちゃん。
「待って…部屋、片付けないと…んっ…」
「そんなのいいから…早く、シようよ?」
珍しく強引なボクに、興奮してるんでしょ?
ホントはこうやって…ムリヤリ押し倒されたかったんだよね?
ベッドに覆い被さるように組み敷き、両手を掴んで身動きの取れない状態にすると、主ちゃんはすっかりエッチな顔になって困ったような瞳でボクを誘い出す。
「トッ…ティ…?」
いつもはカワイイ声のボクだけど、わざと声のトーンを下げて耳元で囁く。
「こーらっ、エッチする時はトド松って呼んでって言ったでしょ?…ほら、名前呼んで?」
「ん…トド松…くん…」
主ちゃんはウットリとした表情で見つめてくる。
「イイこだね…ねぇ、どうして欲しいか自分で言ってみなよ」
たまに見せる男の一面。
カワイさと男らしさを使い分けて、どんどん夢中にさせてあげる。
「トド松くん…わたし……わたしね」
「早く言えよ…」
耳元で囁いて愛らしい耳たぶを甘噛みすると、主ちゃんは身体をよじらせる。
「…エッチ…したい…」
その言葉を合図に、ボクは強引に唇を奪い、服の隙間に手を滑り込ませた。