第13章 チョロ松の台本 愛のむきだし編
チョロ松視点
兄弟に今度こそちゃんと主ちゃんを紹介しようと帰ったものの、家には誰もいなかった。
僕は、玄関に鍵をかけ、二階へと彼女を連れて行く。
いつもは僕から誘うんだけど、この時だけはどちらからともなく求め合った。
きっと僕たちは…一度壊れかけた絆を身体で確かめ合いたかったのだろう。
押し倒し、舌をねじ込むようなキスをすると、主ちゃんの太腿が僕を誘うように動く。
スカートがはだけて露わになった太腿に、そっと舌を這わせた。
「んん……」
「ちょっと汗かいた?しょっぱくておいしい…」
顔を上げ、抱きしめると、少し恥ずかしそうに目を逸らす。
「だって、さっきチョロ松くんから逃げたから」
そう言うと、主ちゃんは僕の首筋に顔をうずめた。
「チョロ松くんだって、しょっぱい。必死に走り回ってわたしを探してくれたんでしょっ?」
「なっ…!そ、そうだよ!家にまで行ったんだから!」
僕が動揺したのが可笑しかったみたいで、腕の中でクスリと笑った。
笑われたのが恥ずかしかったから、キスをして口を塞ぐと、柔らかな舌が僕を出迎える。