第13章 ヴィラン連合軍
ふわふわとまるで浮かんでいるかのような心地良さ。ふかふかのベッド、肌触りのいいシーツ…何もかも完璧だ。
「起きなさい、夜蝶」
ペちペちと頬を叩かれ、私は不機嫌そうに軽く唸る。まだ寝ていたい…この最高級のベッドで…
「…やれやれ。よほど荼毘が揃えた寝具がお気に入りのようで…」
荼毘……? ハッと私は目を開ける。
「あの継ぎ接ぎ男!! 私を攫って一体どうするつもりで…あっち側はどうなって……」
「おはようございます。犬猫山 夜蝶」
飛び起きた私にそう声をかける黒霧さん。私が寝かされていた場所は見知らぬ場所だった。なにやら少女趣味とも思える部屋に、私の顔は引き攣る。
「起きて早々申し訳ないのですが、あの方がお呼びです」
「え?」
グンっと引っ張られ、私は一回転した。そして、グルグルとまわる頭を上げると、
「やぁ、久しいね。元気そうでなによりだ、夜蝶」
そこにはにこやかに笑う先生の姿があった。