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松の間

第5章 出逢えた*カラ松


side.カラ松


今日こそはカラ松girlに出会うため、外に出る
玄関を出る直前トド松に、意味ないのによくやるねと言われた

そんなことは気にしない
この世のどこかに必ずいるさ、マイ ツインソウルがな-☆


とは言え、やはりシャイなのだろうな
公園へ来て早1時間。熱い視線が注がれるものの、声はかけてこない
いや、こちらからかけるべきか?

そうだ、そうしよう
思い立ったが吉日、さっそくとクルリと振り向いた瞬間

ガツン!

カ「あがっ」

顔面に衝撃を受け、ドサリと倒れこむ
何が起こったのか分からない

コロッと野球ボールが視界に入ってきた
これが顔面に・・・まぁ、十四松が投げたのよりは弱いか
と、周りからヒソヒソと話すのが聞こえる

『なに、大丈夫なの、あれ』
『救急車呼ぶ方がいいのかな』

心配する声はするものの、直接声をかける者はいない

俺泣いていいよな・・・?
そう思った瞬間

「大丈夫ですか?鼻血出てるし、よかったら使ってください」

優しい声が降り注いだ
顔を上げると目の前には綺麗に畳まれたハンカチ
更に目線を上げると眉を下げて心配そうに見つめる女性

「エンジェル・・・いや、ヴィーナスだ!!」

ガバッと起き上がり、手を握る

「ついに見つけたぞ、マイ スイート」

彼女はポカンとした後

「フフッ」

あぁ、笑った顔も可憐だ

「よかった、大丈夫そうですね。あ、でも・・・失礼しますね」

俺の手からハンカチを握る手をスルリとぬく
そのままハンカチで鼻の辺りを優しく拭われた

「まだ少し鼻血出てますね。このままハンカチ使ってください」

そう言って俺の手にハンカチを握りこませる
彼女はスクッと立ち上がり「もう行きますね」と言って身を翻す

全ての動作があまりにも美しくて見惚れていた
そこでハタと気が付く

カ「マイ スイートの名前を聞き忘れてしまったではないか!」

まぁ、いい
彼女とはきっとまた会える
なんたって、彼女と出会いは†運命(デスティニー)†だからな!
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