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〜bizara knabino〜【鬼灯の冷徹】

第2章 *鬼vs.宿敵 地獄大一番


「あ、あそこですっ!」


『あ、』



指さす方を見ると、案の定鬼灯様が既に居て、白い犬と向かい合っているのだが…



「かっ…亀みたいなツリ目っ!」



「ソフトバ○ク!」



「...(lll-ω-)チーン それだけは言われたくなかった…」




鬼灯様の一言でバタッと地面に倒れる犬。
その間に私は鬼灯様に話しかけに行く。



『鬼灯様、一体どういう状況で?』



「あぁ、さんも来ていたんですか。この桃太郎のお供である犬が挑発紛いの事をしてきたので、潰しました」



『初対面なのに可愛そうですよ…』



「侮辱されたらそれ以上の罪を…」



『黒いっ!…でも私は鬼灯様のツリ目いいと思いますけどね(笑)』




笑顔で普通に言った筈なのだが、ため息をつきながら呆れた顔をされた。




「いや、私は別にへこんでる訳では無いんでフォローしなくて大丈夫なのですが」



『いや、本心ですよ?!』



「あ、そうだったんですか? それは、ありがとうございます」



真顔で感謝の言葉を述べられると、どうもやはり微妙な感情になる。
本当に思ってるのかと時々疑いたくなるくらいだ。
まぁ、失礼だから追求はしないが。


2人でそんな話をしていると再び誰かが出てきた。



「チームのプレーン猿の柿助!」



「ロケットランチャー雉のルリオ!」



岩陰から突如現れたから少しだけ驚いた。
と言うか、桃太郎岩陰隠れるよね?
英雄がそんなのでいいのっ?!


と、関西人並のツッコミを入れていると隣の鬼灯様が懐から手帖を取り出し何やらページをめくりだした。



「柿助……? あぁ、貴方…確か600年前カニの御一家から傷害罪で訴えられてますよね。 謝りましたか?」




妙に威圧のかかったその言葉で、柿助は犬と同じように地面に倒れてしまった。
しかも頭を抱えて…余程辛かったのだろうか?

続けて鬼灯様が雉に一言。



「貴方は…思ったよりデカイ鳥だなー…と思った以外特にありません」



「...(lll-ω-)チーン 雉って…」




『(何か、皆可愛そう…)』




3匹とも見事に沈没してしまい、やっと岩陰から桃太郎が走り出てきた。
必死に3匹にすがりついているようで、なんか…絆だなぁと思った私。
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