第5章 大声？

　しかし、あの声とは大声のことだったらしく、色々担任の先生に文句を言われている最中、松野ちゃんがその場に着くと、

「おう、女子の松野。あのさ、この男子の松野にちゃんと言っとけよ。いきなり大声は出すなって」

　担任は俺のことを指差しながら松野ちゃんに向かって言った。それを割るように俺は、

「いやいや先生、松野ちゃんはなんも悪くないですから。だってあの量2人でこなしたんですよ……だからそりゃ大声だって出したくなりますって……」

と話した。これがあの時の大声の本心であったから。担任は少し考えてから、

「まーしょうがないか。あの量だったし……って言ってもクラス分だけどな。でも次からはちゃんとするんだぞ。大声も出すな」

「ほーい」

（って言ってもまたやりそー俺）

　こうして俺たちは職員室を出ていった。