第2章 戻った生活
ル「この、オッサン誰だ?」
カ「子猫ちゃん、逃げるなんてひどいじゃねーか」
ルフィさんは、私を庇うように前に立つ。
私はルフィさんの背中に隠れる。
カ「ほら、帰るぞ」
「い、いや…」
ナ「あ、あんた一体…なんなのよ!」
カ「俺か?俺は、元海賊…今は山賊の…カジキだ。欲しいものは何でも手に入れる…どんな手を使ってもなぁ」
?「カジキ様」
カ「メニアか…子猫ちゃんがどうしても来たがりたくないんだ」
船から来た女は、メニア。
カジキの秘書と言える女の人…。
サ「どうして、そんなにこの子をほしがる」
カ「欲しがる?いやー、それは俺が買った。俺のもんだ」
メ「…あなた達は知らないようね、その子の価値を」
ゾ「価値…だと?」
ル「お前、そんな価値あるのか?」
私に尋ねてくる。
けど、私はフルフルと首を横に振る。
私にはそんな価値ない…みんな、あるというけれど…
何を根拠に…
ル「おい、おっさん。コイツそんな価値ないって言ってるぞ」
カ「ダハハハハハ。そうかそうか……ならば、教えてやろう。子猫ちゃんの価値を。子猫ちゃんはなぁ、100億もする代物だ」
ナ「100億?!」
サ「嘘だろ?」
わ、私が…100億……?
「うそ…」
カ「嘘なんかつくかよぉ?ほら、俺の元に戻っておいで?子猫ちゃん」
…私が100億??
メ「あなたのせいで、村の子供がいなくなったのよ?村も燃え尽きたし」
わ、わたしのせい??
メ「ルーシェという、子供を探したけれど最後の最後まであなたってみんな気づかなかったようね?おかげで、みーんな殺され…ダイヤモンド村の人たちは全滅よ?あなたのせいで」
私のせいで…村が……?
カ「俺の元から離れなかったら、みんな無事だったのになぁ?このままいけば…おまえの周りのやつらはみんな不幸になるぜ?」
私の周りの人たちが…?
それは、もちろん……ルフィさんたちのことだよね?
いやだ…そんなの。
私を助けてくれて、村まで連れていってくれるっていった…
優しくて暖かい人たちなのに…
傷つけるなんて嫌…。
私の身体の震えはひどくなっていくばかり。
ルフィさんの服をぎゅっと掴む。
ル「そうか…わかった。おい、おっさん…俺達は不幸になんてならねぇ。だから、こいつも渡さねぇ。こいつは、俺が守る」