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小さな海賊

第3章 結婚パーティー



カ「子猫ちゃーん」

「……」

…今日は、わたしの結婚式。
……この暮らしになってから1週間。

私は、この部屋から1歩も出られず…

ナミさんにもロビンさんにも会えなかった。

カ「綺麗だねぇ、子猫ちゃん」

ウェディングドレスは、ロングではなく短いドレス。
髪の毛はお団子にしてあってそれにヴェール。

カジキは、私の頭をなでる。

「触らないで」

カ「冷たいねぇ?でも、この指輪を交換さえすれば…お前は俺の言いなりだよ」

「いいから、出ていって」

カ「後で、迎に来るからねぇ」

……迎えか。

「まって!…ナミさんとロビンさんに会わせて…お願い…」

カ「しかたねぇーなぁ」

カジキは、部屋から出ていった。

「はぁ…」

もうなんか…無気力だなぁ。

メ「お連れしました」

ナ「ルーシェ!」

ナミさんは、私のことを抱きしめる。

ロ「そばにいるって言ったのに、ごめんなさいね」

「二人共ごめんなさい…私のせいで……」

ナ「なーに、いってんの!ルーシェおかげで結構いいもの食べさせてもらってるし!」

ロ「そうね、悪い暮らしはしてないわ」

そうだったんだ…それはよかった。

ロ「それより、大丈夫なのかしら?あなた…今日結婚式なのでしょ?」

「あ、はい…」

ナ「それにしても綺麗ね…ウェディングドレス似合ってる」

「ありがとうございます」

…綺麗かぁ。
嬉しいはずの言葉なのに……辛いや。

ロ「式は何時から?」

「今夜の8時です」

ナ「それなら、逃げるタイミング沢山あるわね」

「えっ」

ナ「いつまでもここにいられないでしょ」

ナミさんは、ニッと笑ってみせる。

「ナミさん…」

ロ「とりあえず…この鎖を切らないと」

「ロビンさん…」

私の足についている鎖を外そうとふたりがいろいろな方法でやってくれた。
けど、少しも壊れなくて…

カ「なにを企んでるんだァ?子猫ちゃん」

「っ…カジキ」

カ「俺がせっかく、その猫ちゃん達を自由にしてやったらすぐそーだもんなァ?少しお仕置きが必要なようだな」

「やめてっ!」

私の願いは儚くも散っていった。
カジキは、ロビンさんとナミさんを縛り電気を与えた。

カ「お前が悪いんだぜ?子猫ちゃん」

「ごめんなさい……もうしないから…カジキの言うとおりにするからっ…」
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