第19章 閨
やっと崩れた膝。
でも、脚の付け根は強情だ。
「何、俺が下も脱げば満足すんの?」
脱いでいいの?
そうしたら、股開くの?
つーか、脱ぎたいわ。
やんちゃな暴れん坊将軍。
留め具外しただけじゃ、キツい。
でも、まだ我慢できるから。
此方にも、意地がある。
「根競べなら負けねェよ……」
肌を撫でる舌先に翻弄されてちゃ。
俺に勝てないよ?
俺が、脱ぐのが先か。
朱里ちゃんが、脚開くのが先か。
遮るものが無くなれば。
鬩ぎ合うことなく、落ちるだろ?
許されるなら、指でも舌でも。
その甘い蜜を、ぐちゃぐちゃに絡めて。
どろどろになった、其処を。
存分に味わうのに。
其処まで行ったら。
優しい銀さんじゃ、いられないけど。
そうさせてるのは、朱里ちゃんだから。
ちょっと無理させても、勘弁な。
久々だから、加減が判らねェし。
どういうのが好みか。
まだ手探りだから。
これ以上に乱れた姿見たら。
俺の理性、崩壊する。
徐々に、攻め入って。
緩んだ一瞬。
それを、見逃すはずもなく。
閉じられないように、割り入って。
やっと触れた内側。
啄んで、甘噛みして。
徐々に、近づいて。
「あ……ッ…待、」
躰を起こして、手で防御しようとする、その手首。
もう、無駄な抵抗だって。
陥落したら、遠慮しないって。
これから、たっぷり時間をかけて。
その躰に教えてやるから。