• テキストサイズ

【薄桜鬼 トリップ】さくら玉

第2章 不安と殺気と事情聴取


「やります」

ここで勝負をしておくことで、悪いようにはならない。

さっきの土方の表情から夢主(妹)はそう感じていた。

どれくらい使えるのか、確かめておきたいんだ。

千鶴ちゃんの事もあるし、私とお姉ちゃんだけが此処から出られるとは思えない。

てか、出てもどうすればいいかわからないし…。

「おいおいまじかよ!おもしろそだな!」

永倉が身を乗り出す。

「久しぶりだなーこの感じ。いいじゃねえかおもしろい。」

原田も楽しそうに立ち上がる。

「そうか!私も夢主(妹)君の腕に興味があるなあ。」

近藤もうなずいている。

「でも総司相手だろ?大丈夫かー?」

藤堂は幾分心配そうにしている。

「はあ…すまないねえ。ここの輩は剣術勝負となると見境がなくなるんだよ。」

井上はすまなそうに夢主(妹)を見た。

「しかし、沖田君がここまで興味を示すのも珍しいですね。一度見てみるのもいいでしょう。」

山南もこの勝負に賛成のようだ。

誰も止めようとしないこの展開に、千鶴は戸惑いながら夢主(姉)を見ている。

その夢主(姉)は、何を考えているのやら、黙って沖田を見据えていた。

そうして…夢主(妹)と沖田の勝負が決定したのだった。
/ 294ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp