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【薄桜鬼 トリップ】さくら玉

第11章 【元治二年 二月】組織の秘密と優しい嘘


「優しいついでに…お願いがあるんですけど…」

耳元を指で撫でれば、吐息をこぼしながら身体をよじらせてる。

「…何?」

袂を弄りつつ、耳朶を甘噛みしながらそう応えると、夢主(姉)ちゃんの唇から甘い声が漏れてきた。

そのまま袂を広げて、露わになった胸元に舌を這わせてみる。

「何にも…ん…んんっ」

「…何にも?」

「考えたくない…っ」

僕の与える刺激に、甘い吐息で応えながら、夢主(姉)ちゃんは絞り出すような声で言った。

「…安心してよ。頭の中…からっぽにしてあげるから…。」

そう言って、再び激しく唇を奪う。

唇から漏れ聞こえる夢主(姉)ちゃんの吐息に、僕の胸のあたりから湧き出てくる感情が爆発しそう。

なにこれ。

僕だってそれなりに経験はあるんだけど…こんなの知らない。

全く意味の無い男装を解いて…夢主(姉)ちゃんの肌が全て露わにすれば、なんだかもう止められなかった。

夢主(姉)ちゃんの反応を見ながら、至る所に唇を這わせる。

時折漏れてくる甘い声に、更に欲は掻き立てられて、めちゃくちゃに壊してしまいたい衝動に駆られた。

ねえ夢主(姉)ちゃん…

僕は君がどうしようもなく好きみたいだ…

夢主(姉)ちゃんの中に僕の欲をねじ込めば、僕の両腕をぎゅうっと掴んで、甘い吐息を溢してる。

少し動けば、両手を口元で抑えるようにして、溢れる声を我慢してるみたい。

「声…我慢しなくていいよ」

そう言って夢主(姉)ちゃんの手を口元から外して、僕の唇で塞いだ。

僕が動けば、背に回された夢主(姉)ちゃんの指に力が入って、塞いだ唇から艶めかしい吐息が漏れる。

ああ…堪らない…

もっと夢主(姉)ちゃんを感じたくて、動きを早めていく。

やっぱり声は我慢しちゃってるみたいだけど、それでも出ちゃうか細い声に、僕はさらに煽られる。

夢主(姉)ちゃんが何度も達する姿に悦楽を覚えて…僕の欲望は中々終わらなかった。

望む事ならさ、夢主(姉)ちゃんの心も全部欲しいんだけど。

でも今は…僕でいっぱいになって、山南さんの事は忘れちゃったらいいよ…
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