• テキストサイズ

【100プリ】瞳に映して

第8章 おまけ②~Moonlight Lovers~


しばらくして顔が離れた。

「………」

「………」

二人して沈黙のまま見詰め合う。


沈黙を破ったのはルイだった。

「ねぇ…なんで抵抗しなかったの?」

「!
ル…ルイこそなんでキスしたの…?」

二人を再び沈黙が包み込む…


少し時間を置いて
次に口をひらいたのはアヤセだった。

「うまく…説明できないけど…
私、ルイのことが羨ましかったの…」

「俺が?」

「うん…
私の知らないシドを
たくさん知ってるから…

だからルイとキスすることで
少しでも私の知らない
シドを知れる気がして…

もちろんそんなこと幻想で、
ありえないんだけど…」

「……なるほどね。
その話を聞いて
なんでアヤセにキスしてしまったのか
わかったよ。」

「え?」

「俺もアイツが関係してる。

けどアヤセのものとは
まったく違って…
きっと君にキスしたのすることで
アイツに復讐したかったんだ。」

「ふ、復讐…?」

「ああ。
キスの直前、アイツを思い出した時の
アヤセがあまりにも…
可愛いすぎた。

それがなんだか悔しくて、
長年の恨みもあって、
思わずキスしてしまったんだ。

それをアイツへの復讐だと錯覚して」

「そ、そう…
そんなにシドのこと嫌いなの?」

「ああ、嫌いだね。」

きっぱりと答えるルイに
思わず笑ってしまった。

「なんか不思議だね。
一人の人間のこと、
一方はすごく好きで、
一方はすごく嫌いで、
それでキスしちゃうなんて。」

クスクスと笑うアヤセに、
ルイも思わず笑った。

「ほんとだね。」

/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp