第8章 おまけ②~Moonlight Lovers~
「誰かいるの?」
バサバサッ…!
「あ、ルッルイ…!」
図書室の奥まった場所にいたのは
アヤセだった。
「あっこっこれはっ!」
慌ててアヤセは
落とした本を隠そうとするも遅かった。
それは性文化を扱った文献のようだった。
なんとなく気まずい雰囲気の中、
ルイが口を開く。
「別に…悪いことじゃないと思うけど…」
そう言ってその場を去る。
しかし…
「まっ待って…!」
本を片付けたアヤセが
ルイを呼び止めた。
「何?」
キョロキョロと他に誰もいないことを
確認すると、
アヤセはルイの耳に口を寄せた。
「あ、あのさ…
女の人が上になるって、
どういう感じだと思う…?」
内緒話のように聞かれた質問は……
訳がわからなかった。