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【100プリ】瞳に映して

第5章 教えて…


「さて、帰るぞ。」

そういって教会を後にする。

「司祭さんに挨拶しなくてもよかったの?」

「別に用事があるわけでもねぇ。
だいたいミサが長すぎだ。」

「そう?」

「ああ。
てゆうかこのあとまだやることあんだよ。」

「え?仕事?」

「違う。」

ニヤリと見てくるシドの目は
何か悪いことを考えている証拠…

「……あえて聞かない。
どうせ変なこと考えてるんでしょ。」

「そんな決めつけるんじゃねぇよ。」

真顔で返すシドに申し訳なさを感じ、
聞き返す。

「…そうなの?じゃあ何?」

「あのワイン、まだ余ってたよな……」

「……!!
ほら!だから言ったじゃない!!
最低!!」

怒るアヤセの両腕を掴み、
軽く自由を奪う。

「ちょっ…」

そしてアヤセの耳に唇を寄せ、
囁くように話す。

「お前が切なく洩らす掠れた声…」

「えっ…」

「また聞きてぇ…」

「…っ!!」

「この前より…

もっとすげぇの…」

「…もっもうっ…!!シドのばか……」

顔を真っ赤にして抵抗するも
そんなの敵わない。

囁かれた言葉とその声は
体の芯を熱くさせる。

「もうっ…じゃあ今度はシドも飲んでよ!
苦手な甘いの我慢してよね!」

「……くっ!
お前自分から
『激しいのお願いします』
って言ってるようなもんだぞ?」

笑いながらシドが返す。

「えっそっそういう意味じゃっ…
ちょっとっもうっ…!!」

「ほんっとに飽きねぇ。」

おもむろに腰を引き寄せられる。

「あっ…」

「ずっと隣にいろよ?」

「いきなり何?」

「何でもいいだろ。隣にいろよ?」

「も、もちろんだよ…」

シドのその瞳には
優しさと愛おしさが映っていた…


おわり♪


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