第3章 ヴァリアーでの初任務
「では失礼致します。」
『えぇ、ありがとう。』
さっきまでの会話が嘘のように、ベルがウェイターになりきってどこかに行ってしまった。
「お話し中申し訳ないね。」
『いえ、とんでもございません。』
ファン・ビートの後からお姉さま方に睨まれた。おー怖い怖い…
「君、歳はいくつだい?」
『16でございます。』
「それはまたずいぶん若いね…
なんで今日はここに?」
『今日のパーティで婚約者を見つけられればと父上がおっしゃっていたので…』
この言い訳は事前に考えたものだ。
スクアーロさんが考えてくれた。これなら私にそういう気があるとわかるから。
「へぇ…それで?いいお相手は見つかったのかい?」
『いえ…それに、ファン様をお目にかかると、失礼ながらほかの人に興味がわかなくて…』
はい、ここで上目遣い。
ルッス直伝。
「…可愛いことを言うね。」
すっとファンの手が私のほおに触れた。
「…この後空いているかな?
僕と一緒に大人の遊びをしてみない?」
『大人の遊び…?』
「ふふっ、そう。
僕が天国まで連れていってあげるよ?」
(と、鳥肌がぁ…!!)
『じゃあ私に教えてください…』
「いい子だ。こっちにおいで…」
腰に手を回されて、私達は賑やかなパーティ会場をあとにした。
そして、その姿を確認し、ヴァリアーが動き出した。