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君が笑う、その時まで

第11章 試合のあと(黒子視点)


「もうバスケはしない。そう、バスケ部の前で宣言したはずだけど」
 僕とボールとを見やって彼女は小さく肩をすくめました。
 
「バスケなんてくだらない」
 続けて彼女は体育の授業でもできる仲良しごっこにわざわざ本気になる意味があるのか分からないと冷ややかにわらいました。

「君はどうしてそこまであっしに構う、黒子?」

 彼女はうっとうしげに目を細めて、うんざりと言わんばかりにぞんざいな言葉を吐き捨てました。

 自暴自棄に陥る彼女に対して今の僕は無力だ。

 それでも、もし僕にできることがあるとするならそれはきっと――

 今度は僕が彼女にこの言葉を贈る番なのかもしれない。




「好きから逃げないでください」
 





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