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君が笑う、その時まで

第27章 期待と怠惰のあいだ


?「――おーい、君。君ってば!」

 ゆさゆさと揺さぶられる感覚にまどろんだ意識がさめていく。
 いつの間にか寝ていたらしい。

 …てかコイツ誰だ?

?「見たところどっかの選手って感じだけど試合に出なくていいの?」
青「んあ?別に俺がいなくてもいーんだよ」
?「へぇ?」

 俺がぶっきらぼうに答えたのをソイツは興味ありげな目で見てきた。

?「選手なのに試合に出ないんだ。面白いこと言うんだね」

 そう言ってソイツは俺の隣に座った。
 俺は寝そべったまま視線だけやった。初対面のくせにやけに馴れ馴れしいヤツだな。

?「だったら選手やめなよ」
青「あ゛ぁ?」

 何を突然言い出すんだよ、コイツ。

?「試合に出たくないのならユニフォームを脱げばいい。でも君はユニフォームを着ている。じゃあ何で着てるの?」

 ソイツは一旦息を整えてから言った。

?「本当は試合に出たいんでしょ?」
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