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君が笑う、その時まで

第27章 期待と怠惰のあいだ


◆◇青峰視点
 今日はインターハイ予選の初戦。

 「テツくんの所なんだからちゃんと試合には出てね!」なんてさつきは何度も言ってきたが、正直俺には出る価値すら無いと思っていた。


 テツの新しい〈光〉――火神大我、だっけか。


 さつきのヤツがやかましく言ってくるから試しにアイツと1on1したが、ほんの遊びに過ぎなかった。

 そんなヤツと試合で本気だせってか?無理あるぜ。

 俺が本気を出そうが出さまいが、アイツらは勝手に自滅していくだけだ。

 ほんの少しでも追い越せないと自覚してしまえば、アイツらは目に見えて動きが悪くなる。

 結局俺が強くなり過ぎてるってことだろ。なら俺が本気を出すなんてもってのほかだ。

 
 てなワケで俺は体育館の隣にある公園のベンチに寝転がっている。

 さっき時計代わりにしているケータイを確認してさつきや良からの着信の多さにうんざりしたばっかりだった。

「……あー、だりぃ。」
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