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【テニスの王子様】王様と私【跡部景吾裏夢】

第6章 おはよう



車から降りて門に向かうと宍戸さんに鉢合わせた。

「逢崎!もう大丈夫なのか?」

「宍戸さん、おはようございます!はい、もう大丈夫です、ご迷惑お掛けしました」

「ばーか、迷惑じゃなくて心配だろ、大丈夫なら良かったぜ」

笑顔で頭をポンと撫でられる。

「よお、宍戸」

「おす、跡部」

2人が会話を始めたころ、テニスコートの方に若と長太郎がいた。

たった2日だし、私は眠っていたはずなのに、なんだか懐かしく感じてしまう。

「若!長太郎!」

駆け出して叫ぶと2人が振り返った。

「「野薔薇!!」」

飛びつくように2人に飛び込み元気よく「おはよう」と言った。

「おはようじゃないよ!もう大丈夫なの?」

小さい子供にする様に膝に手を付いて視線を合わせた長太郎が、眉尻を下げて私に聞いた。

「うん、迷惑かけてごめんね」

ぺしっと頭を軽く叩かれる。

「お前な…迷惑じゃなくて心配の間違いだろ。」

若が宍戸さんと同じことを言うからつい笑ってしまう。

「ありがとう、心配かけて、ごめんね」

言い直すと2人に髪をわしゃわしゃとされた。

「もう、せっかく寝癖直したのに〜」

怒ったように言ってみるけど笑ってしまう。2人も笑っている。

「逢崎、もうええんか?」

関西弁に振り返ると忍足さんと向日さんがいた。

「忍足さん、向日さん!おはようございます!ご迷惑……じゃない、ご心配いただきありがとうございます!」

言い直すと忍足さんが笑いながら私の頭を撫でた。

「頭くっしゃくしゃやなぁ」

「元気になって良かったぜ、跡部の奴、2日間人を殺しそうな迫力だったからな」

向日さんも笑って言うけど、その言葉にどきりとする。

景吾を振り返ると宍戸さんとまだ練習について話し込んでいた。

景吾の後ろにいつの間にか樺地くんがいる。手をひらひらと振ると振り返してくれた。

私、氷帝のテニス部が大好き。

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