第1章 研究員マコ・カミザワの手記1
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担当/被験者プロファイル
氏名 マコ・カミザワ(Cクラス)
性別 女性
年齢 19
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ファイルナンバーC‐320514-03
財団職員マコ・カミザワの手記1
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ついに、その日が来てしまった。
世界中の人間がいつかは起こるのではないかと思っていて、
それは自分が生きている間ではないと信じている『カタストロフィ』。
地球の人口のおよそ80%の消失。
その原因の大半を占めるのは当財団に収容されていたKeter(ケテル)クラスのオブジェクト
SCP‐XXX、XXX等の収容違反の重複、それに数名の当財団職員が関わったという噂もあるが、
今となっては確認のしようもない。
私の所属するこの財団へのダメージは深刻と言って良かった。
多くのエリアやサイトが失われ、人類にとって有用、または有害な人材やオブジェクトも失われた。
ただ失われるだけならばまだしも、それらのいくつかは驚異となる敵対組織の手に渡ったとも考えられる。
財団はもとより、人類の存亡にも関わるかもしれない。
私達の手に遺された物が、絶望なのか、希望なのか、
財団研究員の端くれでしかない私には知るよしもない。