第31章 中忍試験~二次試験~
私は今、中忍試験の二次試験を受けるべく、死の森の入り口に来ていた。
(これが、携帯小説でトリップした夢主が良く出没する死の森か!)
私は初めて見る死の森に感動していた。
(そう言えば、転生者の癖に死の森初めてだ~)
普通、もっと早く来ることになってそうなのに、なんて思いながら死の森を見る。
「ふんっ、死の森と呼ばれる由縁、すぐに実感することになるわ、なーんて脅しても全然平気!怖くないってばよ!!」
私が初めて見る死の森に感動していると、隣から
声を高くしてアンコの言葉を真似するナルトの言葉が聞こえてきた。
「そう、君は元気がいいのね。」
アンコは怪しい笑顔でナルトに言うと苦無をナルトの顔すれすれに投げて背後へとまわった。
「あんたみたいな子が真っ先に死ぬのよね。
あたしの好きな赤い血をぶちまけてね。」
アンコは苦無によってできたナルトの頬の傷から流れる血に触れる。
ナルトが顔を引き吊らせていると、アンコは苦無を取り出した。
そのアンコの顔の横から舌に包まれた苦無が差し出された。
「苦無お返ししますわ。」
長い髪の忍びが聞き覚えのある声で言う。
(大蛇丸、とうとう出てきた!)
私は、アンコと大蛇丸のやり取りを厳しい顔をしたまま見つめていた。
「それじゃ、第二の試験を始める前にアンタらにこれを配っておくわね!」
大蛇丸と会話を終えたアンコが、大量の紙を見せる。
「同意書よ。試験に参加する者はまずコレにサインしてもらうわ。
こっから先は死人も出るから、それについて同意を取っておかないとね。あたしの責任になっちゃうからさ!」
アンコは、笑いながら、まるで何でもないことのようにそう言う。
それを聞いた受験者の顔は真剣そのものになる。
「じゃぁ、第二の試験の説明を始めるわ。
この第44演習場は、カギのかかった44個のゲート入口に円状に囲まれてて川と森、中央には塔がある。
その塔からゲートまでは約10㎞。
この限られた地域内であるサバイバルプログラムをこなしてもらう。
その内容は、何でもありありの巻物争奪戦よ!」
アンコは説明しながら同意書を配る。