第1章 東方仗助の恋愛事情
「それと今日、親しばらく帰ってこねーんだけどどうするよ?」
「...どうしたいんです?」
犬みたいに純粋そうな瞳を見つめて言う。犬は犬でも、子犬じゃなく猟犬なんだろうな、なんて思いながら。
「んじゃキスマークいっぱいつけていいっすか」
「見えないとこなら」
そう言った直後に口をふさがれ、そのままベッドに押し倒される。
ギシ、とベッドが音を立てた。
「んじゃ、遠慮なくやっちゃっていいんすね」
心底嬉しそうな彼を見て、今度は私から彼の口をふさいでみた。
「っ...!煽ってんじゃねぇよっ...!」
今更顔を赤くして恥じらっている、その姿がひどく愛おしい。
私はやっぱりこの人が好きなんだ。