• テキストサイズ

セックスと、秘め事。

第1章 娼婦




「着いていたか」

「はい」


答えると、彼がつかつかと部屋にやってきた。

私はあわててベッドから起き上がり、姿勢を正す。



「自己紹介が遅れたな。
俺はこの国の第一皇子、スフィア=ロスタリアだ」

「と申します」
 
改めて自己紹介すると、彼は切れ長の瞳を細めて私を見た。

「お前のことは、今日から俺が面倒を見てやろう。
・・・よいな?」

「はい」

頷くと、彼は上着をベッドに投げ捨てて、私の顎を掴んだ。

「久しぶりに城下へ出たと思ったら、こんな面白い掘り出し物があるなんてな」

思いもしなった。

彼はそう続けると、私のワンピースをまくり上げた。
こういう行為には慣れているこそいるものの、僅かな戸惑いを禁じ得ない私に、スフィア様が口の端を上げた。

「ほぉ、お前も動揺などするのか」

「私も、初めての体験です。
ですが・・・スフィア様はいいのですか?」

私は遊郭の店で働いていた娼妓の身。
この体は、高貴な身分の方が、ましてや王子様ともあろう人が触れられるほど潔白ではない。

/ 30ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp