第10章 其ノ玖
父上へは、翔の事は予定通り松本の兄弟という事にして影丸はその紹介の剣の師範代として話を通した。
父『では、そのもの。 才蔵相手に真剣で一戦
交えてみなさい。話はそれからだ。』
国『承知致しました。
真剣にて真剣に…やらせていただきます。』
父『ほう? そのような冗談をいう余裕があるとはな。 才蔵の腕を侮られたものだな』
そう言うと父上は、松本に殺してしまっても構わんと言うと自ら刀を取り出して松本に手渡した。
櫻『影丸…』
立ち上がり、止めに入ろうとする翔を智が制すると松本も国分も目で『案ずるな』…と、翔を制する。
大『問題ない。 そんなに心配するな。』
場所を裏庭へと移動しながら、翔へと囁くとそっと翔の手を握った。