第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

チラリと私を見て

「…彼女って自慢したいが勝つンですが？」

強請るような目で甘えた声を出してくる

『ちょ、鉄朗ズルい！！
そんな顔されたら
待ってって言えなくなる！』

不覚にもめちゃくちゃキュンってしちゃって
今すぐにでも
鉄朗のお嫁さんになりたいとか
思っちゃったじゃない！！

「わざとですぅ
待ってなんて
言われたくねぇもん…
姫凪、もしかしたら
部署離されたり
肩身狭い想いさせるかもしれねぇけど
俺を信じて付いてきてくれる？
絶対幸せにするから…さ」

ホント…ズルいよ…

『…うん、信じてる
鉄朗が側に居てくれるなら
気不味いくらいどうってことないし
最悪クビになっちゃっても
後悔しないよ
鉄朗に迷惑掛からなかったら』

躊躇する気持ちすら消えて行く

「俺も姫凪が居れば
なんも後悔しねぇから」

見つめ合って微笑み
指を絡めて
仕事場に向かった