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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ


切ったと同時に溢れる溜息が
リビングの照明にぶつかる
灰になったタバコが崩れて
俺を見上げてる

「…どうにか…なる、よな…」

大きめの独り言に誰も応えるわけもなく
身体は疲れてるのに
頭だけやけに冴えて眠れず
姫凪を起こす事すら忘れて
朝を迎えた

『…鉄朗、起きて…』

咄嗟に寝たフリした俺を
起こす甘い声に

「…あぁ、うん…おはよ…」

わざとらしく
アクビを混ぜた声を返す

『鉄朗、寝足りないの?
目がまだ疲れてる
って、私が寝過ぎ?
少し寝たら起きようと思ってたのに
朝になっちゃった』

えへへ、と笑って
俺に擦り寄って来る
細い体と幸せそうな笑顔

「俺もシャワー忘れてたから
一緒に入る?
まだ時間あるし風呂…」
『お風呂ではダメ!
仕事前だよ!』

「…風呂ためるか?って言おうと
したんだけど…ブッフォッ!」

可愛い発言に一晩鬱々としてた
気持ちに風穴が開く
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