第6章 変わるモノ変わらないモノ変われないモノ

『ごめんね、クロ…
私があの日
寝ぼけて部屋を間違えなかったら
チャント話せてたら…
こんな事には…』

話し終わった姫凪が
続けた言葉に

『俺こそ…その嫉妬ばっかで
オマエの事ちゃんと見てなかった
ごめんな…
オマエが話せる空気作れなかったのは
俺の罪だ…これから
一生かけて償わせて？
姫凪…もう離さない…良いか？」

俺の精一杯で返す

『償いなんて…そんなの…』
「幸せにする…って言ってんですぅ
…今度こそ、約束する」

まだ理解出来てない姫凪の
声を遮り
薬指にソッとキスを落とす

『え？えぇ！？』

「返事待てる程
大人じゃないんですが？」

指から首筋へ唇を移動させ

「姫凪…結婚しよ？」

チュッと吸い付いて
俺の痕を残し

「へーんじ。
聞かせて？」

コツンとオデコを合わせ
姫凪の目を覗き込む

うるうるしてる瞳は
俺をシッカリ映して

『…嬉しい…クロ…
嬉しい…よ…』

ギュッと抱き着いてくる